15 【見学付き添い】尻餅つくと一時間くらい動けなくて・・・

介護タクシーで施設見学に 介護期

この日は暑いのか寒いのか、朝は肌寒かったのがお昼にかけて気温もあがり、コートを着ていると暑く感じるなか、お客様と有料老人ホームの見学に行ってきました。

今回のお客様の星野静江さん(仮名・83歳・女性)は要介護2のかた。
ご自宅でひとり暮らしをされていて、訪問介護のサービスを受けながらご生活をされていますが、歩行や立ち上がりなどが辛くなっているご様子。

「お食事はちゃんと取れてますか?」と聞くと
「あんまり食べれないから、お昼のお弁当をお昼と夜に分けて食べてるの」
とのこと。
日々のご生活のなかで活動量が減って、お腹もすかないのかな・・・とチョット心配です。

星野さんの今回の施設探しについては、担当のケアマネさんたちとも話をし、以下の条件のもと探していきました。
・まずは費用
・隣町に通っている病院があるため、そこに通える地域の施設
・24時間人がいて、安心できるところ

3つ目の24時間介護スタッフがいる、というところは、ほぼどこの施設も問題なくクリアできますが、お一人で暮らしている星野さんは、例えば自宅で尻餅をついてしまうと起き上がれず一時間くらいそこにいることもあるそうで、夜も含め人がいてくれるのはご自身にとってとても大きなこと。
施設を検討されたのもこの点が大きいようです。

2つ目の病院は、星野さんだけではなく施設に入るにあたって、皆さんしっかり考えなければいけないところ。もちろん通いなれた病院や先生が良いというのは皆さんありますが、自宅から少し離れた施設に入る場合は、紹介状を書いてもらい違う病院にかかることも多くあります。
ただ、あまりない科にかかっていたり、特殊な治療等を受けているかたですと、今かかっている病院か、施設の近くにその科や対応ができる病院があるかも重要になってきます。
通院の頻度にもよりますが、病院までの距離・時間は身体的にも費用面でも負担になってきますしね。
星野さんは幸い通っている施設からも車で20分程度のところに1つ目の費用面でも合いそうな施設が見つかり見学に行くことになりました。

普段は手押し車・四輪歩行器でのご生活ですが、歩行に不安があるので施設内の移動などを考慮し、当日は車いすを使用し移動は介護タクシーを使うことに。
介護タクシーで施設見学に

施設の到着が当初の予定より少し遅れてしまいましたが、施設に着くととても印象の良いお出迎え。
生活相談員の女性が温かく迎えてくれて、星野さんもホッとしたご様子。

到着後程なくすれ違ったご入居者と女性の介護スタッフも、お二人ともにこやかな表情。
食堂で介護度が高めのご入居者を見守りしていた男性スタッフも優しくご入居者と接しており、そうした点も星野さんにとって好印象でした。

案内をしてくれた男性の施設長も、丁寧に案内してくださり、施設で出来ることと施設では出来ないことをしっかり説明してくれました。
安心感を与えるためでしょうが施設で時々みられる、なんでもかんでも「だいじょうぶですよ~」のオンパレードの説明ではなく、しっかりご説明いただいたのでこちらも安心。

有料老人ホームの個室内ご見学の様子お部屋は18㎡の個室で、トイレと洗面、エアコンやクローゼットが付いています。
料金は同じですがお部屋の形や向きが異なるお部屋などいくつか見学し、このうち一つのお部屋が「なんとなく落ち着く」と星野さん。
室内のトイレと洗面

施設の見学は1時間半程度。
ここなら通院も問題ありませんし、施設の協力医療機関ではないため別途費用はかかりますが、施設側で送迎も付き添いもやってくれるというお話で安心しました。
施設で対応する場合の送迎の費用などを見ると、タクシーを使うよりお安くすみそうです。
こちらの施設で安心された星野さんはお申込みされ、今後入居の準備をすることに。

「呼んだら人がすぐ来てくれるのが安心ね」と星野さん。

これからまだ施設への入居までやることはありますが、ご自宅へ送り届けたときのほっとしたような星野さんの笑顔が印象的でした。

ひとり暮らしのご自宅でも、地域のケアマネジャーさんを中心にしっかりとしたサポートを受けていた星野さん。そんななかでも、夜間などひとりでのご不安を感じていらっしゃるご様子でしたが、今回の施設見学で、有料老人ホームの「誰かがいつもそばにいる安心」を感じていただきました。