26 新型コロナウイルスと介護の現場

ここ最近「介護崩壊」という言葉をネットニュースなどで見るようになってきました。
主にはコロナウイルスに関して海外で起きていることを中心に書かれていますが、日本の介護の現場でも非常に緊迫した状況となっており心配しています。

この新型コロナウイルスでは、高齢者や基礎疾患のある人が特に重症化しやすいということは、報道等で何度も耳にしています。
海外での事例もみると、亡くなるかたの多くが高齢者、そして介護施設での集団感染、死者も多数出ています。こうした状況の中、高齢者と同居する家族や、サポートにあたる介護サービス事業者は、日々不安と緊張感をもって介護にあたっています。

ケアマネジャーさんと話をすると、在宅介護の現場では、デイサービスの休止や、利用者自身がデイサービスや訪問介護など介護サービスの利用を控える動きが起こっています。
利用していたデイサービスが休止になってしまうと、他の事業所をケアマネさんが探すことになりますが、他のデイサービスも今このタイミングで新たな利用者を受けることを躊躇するところもあり、先日ここでも書きましたが、私たちに相談がきて有料老人ホームのショートステイを探すということもありました。
デイサービスの休止も感染拡大を防止するための苦渋の決断ですので、それ自体責められるものでもありません。

利用者自身が介護サービスの利用を控える状況は、在宅介護事業者としては事業の運営、収支にも大きく響いてきます。この先いつまで続くか、不透明な状況が続いていますし、もともと小規模な事業者も多いため経営面でも厳しいところもあるはずです。

老人ホームなどの居住系サービスのほうでは、コロナウイルスの侵入を防ぐ対策に各施設努めています。
施設からの話を聞いてみると、施設内では介護職員がマスク着用のうえ、介護にあたっており、基本的には入居者家族の面会禁止、入居者も外出は禁止。
施設へレクレーションやイベントで出入りしていたボランティアも中止、施設を訪れる訪問マッサージなどもほとんど控えている状況と聞いています。

朝昼晩の食事は、スタッフの人数や食事介助などを考えると、やはり一人ずつお部屋でというわけにもいかず、食堂で食事をとっていますが時間や人数をわけたりなんとか工夫しながらやっているところが多いようです。
体操やレクレーションも人数や回数をわけてなるべく密集しないように行ったりしていますが、介護現場は当然身体を触れての介護が多いので限界があります。

体操を行わないとかレクレーションも行わない、今まで受けていたリハビリやマッサージもいったん中止となると、高齢者ですし認知機能・身体機能の低下がすぐ現れてしまうため、在宅介護も施設介護もリスクを抱えながら日々の介護にあたっています。

高齢者の感染、特に介護施設での集団感染は、基礎疾患がある人も多いため、多数の重症者を生み、今も厳しい状況の医療の現場をさらに圧迫してしまいます。
この新型コロナウイルス、感染していても無症状ということもあるのが本当に厄介です。
とにかく行動の基本は、自分が保菌者であるかもしれない、ということに尽きるかと思います。
介護の現場で働く人と話すと、仕事がら自粛というわけにもいかず、行動するなかで自分が感染してしまうかもしれない、という怖さもあるけれど、知らずに高齢者に感染させてしまうかもしれない怖さのほうが大きいという言葉が残っています。